読書ログ1. 斉藤英治『王様の速読術』

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この本では専門家であり「家来」たる本が読者であり多忙な「王様」に謁見するという「王様の速読術」なる速読の技法について紹介している。ある本を読み切る、という前提ではなく時間に限りがあることを前提に「この本に30分かける」という時間的制約をもうけて、最も大事な2割を読んでその本の8割を得る読書をする。

 

◯ 30分の間の読み方の内訳としては、

1. まず<最初の5分>で「プレビュー」を行う。プレビューとは、その本の題名、表紙、帯の説明、著者の来歴、そしてなにより、目次を見てその本がテーマとするもの、またその本の構造を把握する。

2. そして<次の5分>で「写真読み」を行う。写真読みでは見開き2ページを2秒づつかけて「視る」。このとき当然各ページに書かれている詳細はわからないが、キーワードとなりそうなもの、自分として引っかかりそうな点をチェックしていく。

3. 上記のあとに<最後の20分>で「スキミング」を行う。この時に気にするのは、読むスピードではなく、最も重要な2割の部分からこの本の8割を得るという意識である。*この本の要旨がわかると思われる箇所、また自分にとってもっとも重要と思われる箇所を重点的に、普通の速度で読んで行く。

以上であるが、速読の基本的な考え方としては有益なアプローチだと思った。

 

◯ 自分がこの本を手にとった目的はなにか?という「読書の目的」明確にして読むとこの手法は有益とのことだった。

ジミー・カーターのエピソードが印象的だった。大統領として就任して直後、読むべき資料が多すぎて、家に帰ってからも読んでいたそうだが、あるときこれではまずいということで速読のレッスンを受けたところ大幅に残業が改善したとのこと。

◯ 知識を自分のなかにとどめておくための、アウトプットの大切さを説いているこの本は自分にとっても有益だった。リンクは以下に。

 

www.diamond.co.jp

※「パレートの法則」という「全体の2割が8割の成果をもたらしている」という経済学上の法則があるそうで、それを速読にもあてはまるものとしている。